小手先豆知識②
【 はんだごての基礎知識 】
① 温度設定の重要性:
作業する部品や素材によってはんだ付けに適した温度が異なります。温度設定を適切に行う事で、部品や基板へのダメージを抑えることができます。
また、温度はこて先の寿命とも大きく関係しており、可能な限り温度を下げた状態での作業が好ましいです。
② 先端の交換:
はんだごての先端は消耗品です。使用するたびに少しずつ摩耗し、不純物が付着します。
定期的に先端を交換することで、良好な作業性を維持することができ、製品の品質向上に
つながります。
③ フラックスの使用:
フラックスははんだ付け作業を補助するための物質で、金属表面を活性化させることができます。逆に、はんだ付け部分の金属表面の活性が不十分だと、酸化物や汚れなどによりはんだ付けを行うことができません。
現在では、ワイヤーはんだやペーストはんだにもフラックスが含まれているケースが多いですが、特に微細な作業や難しい素材のはんだ付けには追加のフラックを塗布することがあります。
このように、フラックスとははんだ付け作業において、欠かすことのできない、重要な要素であるといえます。
④ クリーニング:
はんだごての先端は汚れや酸化物が付着することがあります。定期的に清掃することで、効果的な熱伝導性とはんだ付け品質を維持できます。
しかしながら、クリーニングによってもこて先は消耗をしてしまいますので、
適切なタイミングと回数でクリーニングを行うことが重要です。
⑤ 静電気に注意:
はんだ付け作業時において、気を付けなければならないのが静電気です。
静電気が基盤に与える影響とは、回路パターンのショートや配線の断裂など、
致命的な問題につながるケースが多いため、作業時には導電性のマットやアースをとるなどして対策をすることが重要です。
⑥ 練習が必要:
はんだ付け作業は大きいものから微細なものまで存在しており、経験や慣れがない内は難しいかもしれません。
また、はんだ付け個所に適したこて先を選定し、正しい環境で作業を行うことは、
上達だけでなく、怪我の防止においても重要な要素です。